保護観察とは

意義と目的

犯罪をした者に対する処遇には、矯正施設(刑務所、少年院等)において行う施設内処遇と、施設には収容せず、一般社会の中で通常の社会生活をさせながら実施する社会内処遇とがあり、保護観察は後者の中核をなすものである。

社会内処遇の特徴としては、社会生活を維持しつつ日常生活において指導がなされるため、より自然な処遇を行うことができることで一定の効果が期待できること、また、施設内処遇に比べて経済的であることなどが挙げられる。

保護観察は、保護監察官と保護司の協働態勢を基調として、一定の遵守事項を守るよう指導監督するとともに、必要な補導援護を行うことによって、犯罪者の自発的な改善更生、社会復帰を促進しようとするものである。

もとより保護観察の直接的、具体的な目的は、犯罪をした者の改善更生であり、それを通じて、あるいはそれを達成することで、社会の保護、福祉の増進を図ることを目指している。

保護観察の対象となる人

  1. 家庭裁判所で保護観察の処分に付された者(1号観察)
  2. 少年院からの仮退院を許されている者(2号観察)
  3. 仮出獄を許されている者(3号観察)
  4. 刑事裁判所において刑の執行猶予の期間中保護観察に付された者(4号観察)
  5. 婦人補導院からの仮退院を許されている者(5号観察)

保護観察事件の流れ

保護観察の概要

1.保護観察の実行機関

  • 実行機関は、対象者の居住地を管轄する保護観察所で、保護観察を具体的に執行するのは保護観察官(主任官)と保護司(担当者)である。

2.保護観察の流れ

  • 対象者は、保護観察の開始当初に主任官と面接し、遵守事項が決められ、担当者となるべき保護司が指名される。
  • 主任官は、処遇計画表を作成して、遵守事項の誓約書などとともに担当者に送付する。
  • 担当者は対象者と往訪、来訪によって毎月面接して、問題点の解消を図るための指導助言を行い、その結果を主任官に報告する。
  • 主任官は、その都度、担当者に対して必要な助言指導を行い、必要に応じて、直接面接して指導する。
  • 一定の期間が経過すると保護観察は終了するが、それまでに対象者が改善更生したと認められれば、期間満了前に終了させることができ、一方、対象 者に再犯・再非行の危険性が生じた場合などは、保護観察を打ち切り、強制措置により施設内処遇へ移行することもある。