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保護司会について

保護司制度の成り立ち

明治21年に静岡県で金原明善が設立した静岡県出獄人保護会社を嚆矢に民間の慈善事業として始まった刑余者の保護事業は、その後も民間篤志家や宗教家による慈善事業として発展し、昭和初期にかけて、全国各地に司法保護委員が置かれるようになりました。このように、民間から始まった司法保護委員は、昭和12年には全日本司法保護事業連盟の結成へとつながり、昭和14年に司法保護事業法が制定されることにより、初めて司法保護委員の法的制度化がなされました。
一方、旧少年法が大正12年に施行され、少年審判所に現在の保護観察官に相当する専任の少年保護司が置かれるとともに、民間の篤志家に少年保護司の事務を嘱託する嘱託少年保護司の制度が設けられました。この嘱託少年保護司は保護司の前身であると言えます。
昭和25年には、保護司法が制定・施行され、従来の司法保護委員は「保護司」と改称され、現行の制度となりました。
このように、民間の慈善事業に始まった更生保護制度ですが、その精神は現在に至るまで連綿と受け継がれています。(参考:「更生保護50年史-地域社会と共に歩む更生保護-」)

保護司の使命及び職務

保護司とは、犯罪や非行をした人の立ち直りを地域で支えるボランティアです。(法務大臣から委嘱された非常勤の国家公務員)
保護司法の第1条には、保護司の使命が次のように掲げられています。
「保護司は、社会奉仕の精神をもつて、犯罪をした者の改善及び更生を助けるとともに、犯罪の予防のため世論の啓発に努め、もつて地域社会の浄化をはかり、 個人及び公共の福祉に寄与することを、その使命とする。」とあります。
この使命を果たすため、保護司は、具体的に次のような職務に従事しています。

保護観察

犯罪や非行をした人たちと定期的に面接を行い、更生を図るための約束事(遵守事項)を守るよう指導するとともに、生活上の助言や就労の手助け等を行います。

生活環境の調整

少年院や刑務所に収容されている人が、釈放後にスムーズに社会復帰できるよう、釈放後の帰住予定地の調査、引受人との話合い等を行い、 必要な受け入れ態勢を整えます。

犯罪予防活動

犯罪や非行を未然に防ぐとともに、罪を犯した人の更生について理解を深めるために、世論の啓発や地域社会の浄化に努め活動します。

保護司の任期及び委嘱

任期

任期は2年。以後は2年毎の更新となります。再任には、本人の事前の同意の確認が行われます。

委嘱

委嘱状は法務大臣から交付されます。
新任保護司の委嘱年齢は66歳以下。再任最終の委嘱の年齢は76歳未満です。

選出方法

枚方・交野地区では、新たな保護司を選出するため、保護司候補者検討協議会を設置しています。
検討協議会は広く人材を確保するために、保護区内を5つのブロックに分け、ブロック毎に保護司、地域の実情に通じている自治組織、行政機関、民間団体等各階層の関係者、おおむね15名以内で構成しています。検討協議会より適任者の報告をいただき、保護司会として意見を付し国へ推薦。国の更生保護委員会の審議を経て委嘱されます。

枚方・交野地区保護司会の歴史

沿革

保護司法施行前(昭和24年7月~昭和25年5月)
少年保護区(枚方市・守口市・北河内郡)と成人保護区(枚方保護区-枚方警察署管轄区域)を司法保護委員が保護観察に当たる
保護司法施行後(昭和25年5月~)
  • 昭和25年5月
    枚方保護区 定数 少年保護司 20名
             成人保護司 20名
  • 昭和32年8月
    北河内郡津田町と合併  定数40名に
  • 昭和39年5月
    事件後の変動に伴う改定で定数30名に
  • 昭和42年7月
    北河内郡交野町も管区に含み定数43名に
  • 昭和47年5月
    前年、北河内郡交野町が交野市になったことを受け、定数53名に。
    以降、数度にわたる改定を経て、現在定数121名に。

枚方・交野地区の更生保護団体

枚方・交野地区更生保護女性会
  • 昭和29年
    枚方更生保護婦人会 発足
  • 昭和62年
    枚方・交野地区更生保護婦人会 名称変更
  • 平成16年
    枚方・交野地区更生保護女性会 名称変更
枚方・交野地区BBS会
  • 昭和35年
    枚方地区BBS会  立ち上げ
  • 平成23年
    枚方・交野地区BBS会 名称変更
枚方・交野地区協力雇用主会
  • 平成21年
    枚方地区協力雇用主会  発足
  • 平成22年
    枚方・交野地区協力雇用主会 名称変更

枚方・交野地区保護司会 あゆみ(平成21年~)

  • 平成21年
    枚方市の事務局が枚方市健康総務課から枚方市社会福祉協議会に一部事務を移管
    枚方地区協力雇用主会発足(平成22年 枚方・交野地区協力雇用主会に名称変更)
  • 平成22年
    国の許可を得て「枚方地区保護司会」を「枚方・交野地区保護司会」に名称変更
    「社会を明るくする運動」の一環として防犯パトロール車「青パト」贈呈スタート
    (合計3台)
    枚方まつりに初出店
    枚方・交野地区保護司会ホームページ開設
  • 平成23年
    枚方市と「就労支援協定」締結
  • 平成25年
    「枚方・交野地区更生保護サポートセンターひらかた」開設
    (枚方サンプラザ1号館2階)
    「校区懇談会」を新設
  • 平成26年
    「枚方・交野地区更生保護サポートセンターかたの」開設(交野市役所別館2階)
  • 平成28年
    枚方まつりに最後の出店
    シンポジウム形式で「枚方・交野地区更生保護大会」実施
  • 平成29年
    「薬物乱用防止教室」を組織化
  • 平成30年
    大阪北部地震発生により施設に被害が発生したため「社会を明るくする運動」のセレモニー
    (式典・パレード・街頭啓発)中止
    「社会を明るくする運動」セレモニーを兼ねて「枚方・交野地区更生保護大会」を実施
    「青パト」の贈呈に替え、テント贈呈を開始(合計5張)
    台風21号被害発生
    設立70周年記念事業準備委員会立ち上げ
  • 平成31年(令和元年)
    設立70周年記念映画会、記念式典開催